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現在の研究課題 |
地球表層からマントルへの炭素循環とそれにかかわる深部沈み込み炭酸塩岩の役割 マイクロダイアモンドの形成過程と地球深部の流体 深部沈み込み炭酸塩岩の物質進化と循環過程 超高圧変成岩類の形成条件・形成過程と物質循環 地球深部超高圧条件下における鉱物の相平衡関係の熱力学的研究 地球科学分野における情報化教材の作成とその活用 |
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研究概要更新日付 |
2003年1月 |
| 研究概要(過去) |
地表から深さ300km程度までの圧力・温度領域における炭酸塩を含む系の相平衡の熱力学的研究を行ってきた。その結果、次のようなことが明らかにされた。 1.炭酸塩鉱物を含む系では、低温・高圧側にいかなる反応も起こさない領域が存在する。 特に岩石中の流体組成がCO2に富む場合にこの領域はより高温側まで広がることが明らかにされた。また、炭酸塩を含む冷たいスラブが沈み込んだとき、ほとんど変成反応を起こさすにダイアモンドが安定なマントル深度まで達することを示した。 このことは、地表からマントルへCO2を炭酸塩として運搬するメカニズムとしてみることができ、表層から固体地球深部までの炭素循環の論議に新たな視点を与えた。 2.マントル内の岩石中におけるダイアモンドの安定性の計算から、ダイアモンドは炭酸塩鉱物(ドロマイト、マグネサイト)と共存する場合にそのP-T-fO2安定領域がもっとも広いことを明らかにした。そして、ダイアモンドがマントル内の超苦鉄質岩(+苦鉄質岩)よりも炭酸塩岩に出現する可能性が高いことを予想した。このことは、後のKokchetav超高圧変成炭酸塩岩の研究により実証された。 3.上記の熱力学計算を可能にする汎用相平衡関係計算システムをUNIX−C環境下で開発してきた。 |
| 研究概要(現在) |
大陸衝突帯に特徴的に産出する超高圧変成帯を取り上げ、大陸起源物質特に炭酸塩岩の深部沈み込みとそれに伴う物質進化と関連して生じるマイクロダイアモンドの形成プロセスの解明を行っている。フィールドは世界でもっとも深部まで沈み込み再び地表に上昇してきたことで知られる、カザフ共和国北部のKokchetav変成帯である。ここに産出するドロマイト質の炭酸塩岩には、マイクロダイアモンドが異常に高濃度含まれる部分が存在することが明らかにされた。また、岩石中のCO2-H2O系流体の組成が不均質であり、そのことが岩石の不均質や鉱物組み合わせ、更にはダイアモンドの出現までを制御している可能性が高いことを明らかにした。 また、マイクロダイアモンドは2段階の成長をしており、第2段階目では、マントル深部に沈み込んだ炭酸塩岩内のCO2-H2O(+他の成分)系に流体から結晶化している可能性が明らかにされた。 この地域の別の超高圧炭酸塩岩から、世界で初めて離溶起源のコース石をチタン石中に発見した。離溶相の含有量から求められた最低圧力条件は6GPaである。これは、この岩石が少なくとも深さ200kmのマントルからきたことを物語っており、超高圧変成岩から報告された圧力スケールとして、世界最深の記録である。
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| 研究概要(将来) |
現在進行中の研究を更に発展させ、表層からマントルまでの地球物質大循環の一端を明らかにすることをめざす。 特に炭酸塩鉱物と炭素循環に着目し、地球誕生以来、原始大気に大量に存在したCO2がどのような変遷をたどり、現在どこにどのように蓄えられているのかを実証的データを踏まえて解き明かすことをめざしている。 |
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コメント |
早稲田大学とInternational Lithosphere
Programの共催で、2001年8月に超高圧変成岩とマイクロダイアモンドの成因に関連して、"Fluid/Slab/Mantle
Interactions and Ultrahigh-P
Minerals"と題する国際会議を開催した。この会議のProceedingsのPDFファイルは下記サイトから入手可能です。 http://www.earth.edu.waseda.ac.jp/uhpm/cdrom/index.htm この成果は2003年度に、Journal
of Metamorphic GeologyとInternational Geology
Reviewの2誌に特集号として出版されます。 |